寮の生活にも、学校にも慣れていない3日目にはクラスの担任の先生に
学校の近く市内で一人暮らしをしたいと伝えると、一枚のリストをくれた。
そこにはA4サイズの紙に箇条書きでびっしりと市内の空き部屋の住所と1週間分の家賃、オーナーの名前と連絡先が書かれていた。
これは私にとっては大切な、しかしとても難しいミッションであった。それぞれの住所を確認し、学校からの距離、家賃などでまずいくつかに絞り、意を決して上からオーナーに電話をかけた。私の伝えたい言葉だけ事前に用意して、こちらの思いを感じて察してもらうしかない。
部屋探し
私「あの〜私部屋を探しているのです。」
オーナー「$%#”)(‘0’0(“#0)0 ??」
私「部屋探しています」
オーナー「 ・・・ 」ツーツーツー。
なるほどこれはなかなかハードかもしれない。顔を合わせ、目を見て話せれば身振り手振りも加えて
言いたいことを伝えられるかもしれないが、声だけだと相手の速い英語を理解できないと会話が成立しなかった。けれども諦めるわけにはいかない。3回目くらいのオーナーさんの時に、初めて少し会話が出来た。きっとこちらが外国人と分かりゆっくりと話してくれたのだ。
私「私部屋を探しています。」
3番目のオーナー「オーケー。君はどこの国から来たのかな??」
私「に、日本です」
3番目のオーナー「そうか、それならば君には良くないかもしれないよ。6部屋中5部屋が中国人なんだ。」
私「なるほど〜。そうですね。ありがとうございました。」と力無く電話を切った。
この問題はとても根深く、過去のことでも日本人をあまりよく思っていない方はいるのである。もう少し先ではあるが、実際そのような場面に私自身も遭遇することになる。それはまた別の機会に。
依然として部屋は決まらず、バスで30分かけて寮に帰宅した。
コメント